LESSON 1-3
用語の地図
GitとGitHubには、カタカナの言葉がたくさん出てきます。最初に全部を覚える必要はありません。このレッスンでは、1枚の「地図」で、言葉どうしの位置関係をつかみます。
このレッスンでわかること
- 「ネット上」と「自分のパソコン」で、場所がどう分かれているか
- クローン・プッシュ・プルが、それぞれどの向きの動きか
- コミット・ブランチなど、主な8つの用語の意味
まず言葉の意味から用語は「場所」と「動き」
に分けると整理しやすい
用語は大きく2種類に分けられます。場所の名前(リポジトリなど)と、動きの名前(コミット、プッシュなど)です。経理でいえば、「書類棚」が場所、「起票する」「承認する」「回付する」が動きです。
書類棚(場所)が、ネット上と手元の2か所にある。その間で書類(変更)を行き来させる。そう考えると、地図が頭に入りやすくなります。
手順3つのステップで整理します
01
全体の地図を見る
次の図が「地図」です。上がネット上のGitHub、下が自分のパソコンです。2つの場所を、3つの矢印がつないでいます。
- 1ネット上のリポジトリ:GitHubに置いてある保管庫です。チーム全員が見る「大もと」になります。
- 2手元のリポジトリ:自分のパソコンにある、大もとの複製です。ここで作業します。
- 3クローン:ネット上のリポジトリを、手元に丸ごと複製します。最初の1回だけ行います。
- 4プッシュ:手元で残した記録を、ネット上へ送ります。
- 5プル:ネット上にある最新の内容を、手元へ取り込みます。
用語メモ:ローカルとリモート手元のパソコンのことを「ローカル」、ネット上のことを「リモート」と呼ぶことがあります。本で見かけたら、この図の下と上のことだと思ってください。
02
記録のしかたの言葉を見る
次は、リポジトリの中での「記録のしかた」を表す言葉です。丸1つが、記録1つ分です。
- 1コミット:変更を「記録」として残すことです。丸1つがコミット1回分です。
- 2本流:みんなが使う、本番の流れです。(ふつう main という名前です)
- 3ブランチ:本流から枝分かれした、下書き用の流れです。ここで試して直しても、本流は壊れません。うまくいったら、本流に戻します。
03
8つの用語をまとめて確認する
ここまでに出てきた言葉と、第4章で学ぶ2つの言葉をまとめました。今はざっと読むだけで大丈夫です。あとの章で、もう一度ていねいに出てきます。
- リポジトリrepository
- ファイルと変更の履歴を、まとめて保管する場所です。たとえると:履歴つきの書類棚
- コミットcommit
- 変更を「記録」として残すことです。たとえると:書類に承認印を押して、綴じる
- クローンclone
- ネット上のリポジトリを、自分のパソコンに複製することです。たとえると:共有書類棚の写しを、手元に持ってくる
- プッシュpush
- 手元の記録を、GitHubへ送ることです。たとえると:作成した書類を、共有書類棚へ戻す
- プルpull
- GitHubにある最新の変更を、手元へ取り込むことです。たとえると:共有書類棚の最新版を、手元へ取り寄せる
- ブランチbranch
- 本番を壊さずに作業できる、下書き用の枝分かれです。たとえると:本番の帳簿とは別に用意する、試し書き用のコピー帳
- プルリクエストpull request
- 「この変更を取り込んでいいですか?」という確認依頼です。(第4章)たとえると:稟議書
- マージmerge
- 確認が済んだ変更を、本流に取り込むことです。(第4章)たとえると:承認が下りたあとの、本帳簿への反映
ここだけ注意用語の意味がよくわからないまま、操作やコマンドを実行しないでください。出所のわからないコマンドを、そのまま入力するのも禁物です。わからないときは、操作を止めて、詳しい人に確認しましょう。
まとめ
- 場所は2つ。ネット上のリポジトリ(GitHub)と、手元のリポジトリ
- クローンは「複製」、プッシュは「送る」、プルは「取り込む」
- コミットは「記録を残す」、ブランチは「下書き用の枝分かれ」
※ 図は、わかりやすくするために簡略化したものです。実際の画面とは細部が異なる場合があります。