やさしいGitとGitHub
第1章 まずは全体像
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LESSON 1-1

なぜ「バージョン管理」
が必要?

「最終版」「最終版_修正2」「本当の最終」。ファイル名がどんどん長くなった経験はありませんか。このレッスンでは、その困りごとを解決する「バージョン管理」の考え方を学びます。難しい操作は出てきません。読むだけで大丈夫です。

所要時間約8分必要なものなし(読むだけ)難しさやさしい

このレッスンでわかること

まず言葉の意味からバージョン管理は
「訂正履歴つきの書類管理」

バージョン管理(version control)は、ファイルの変更を、順番に記録しておく仕組みのことです。「バージョン」は、日本語で「版」という意味です。

経理の仕事でいえば、帳簿を直すときに、元の数字を消さずに「訂正仕訳」を残すのと似ています。あとから「いつ、誰が、なぜ直したのか」を追いかけられます。稟議書の「改訂履歴」の欄をイメージしてもよいでしょう。

手順3つのステップで理解します

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こんな経験はありませんか?

共有フォルダの中を、のぞいてみましょう。次の図は、よくある風景の一例です。ファイル名はすべて架空のものです。

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    「最終版」:最後のはずなのに、直しが入って、最後ではなくなります。
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    「本当の最終」:どれが本当に最新なのか、名前だけでは判断できません。
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    「コピー」:誰かが念のため複製したものです。中身が違うのか同じなのか、開いてみるまでわかりません。
ここだけ注意古いファイルを間違えて使うと、金額や日付の誤りにつながります。経理の仕事では、とくに避けたい事故です。
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コピーで管理すると、何が困る?

ファイルを複製して名前を変える方法には、次のような困りごとがあります。

バージョン管理は、これらをまとめて解決する仕組みです。次の図で、イメージの違いを見てください。

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「記録」を順番に残していく

バージョン管理では、ファイルを直すたびに「記録」を1つ残します。記録には、いつ・誰が・何を直したかが一緒に入ります。次の図は、そのイメージです。人の名前は、架空の呼び名です。

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    ひとつ分の記録:日付、担当者、直した内容がセットで残ります。

この記録が積み重なるので、「4月8日の状態に戻したい」といったことも、あとからできます。ファイルを何枚もコピーしておく必要はありません。

用語メモ:履歴(りれき)記録が時間順に並んだものです。経理でいえば、帳簿の訂正履歴や、監査のときに見る「証跡(しょうせき)」にあたります。次のレッスンから、この記録を作る仕組みの名前(Git)が出てきます。

まとめ

  1. ファイルをコピーして管理すると、どれが最新かわからなくなる
  2. バージョン管理は、変更を順番に記録して残す仕組み
  3. 記録には「いつ・誰が・何を」が入るので、あとから確認でき、前の状態にも戻せる

※ 図は、わかりやすくするために簡略化したものです。実際の画面とは細部が異なる場合があります。